女性ファン急増の「鬼灯の冷徹」をネタバレ無しで感想を。ドSっぷりがすごい

「鬼灯の冷徹」


作者 江口 夏美 掲載誌 モーニング(講談社)連載中

こんな人におススメ

年齢:10代以上 性別:女性

ジャンル:ダークファンタジー、ブラックコメディ

マンガ系統:聖おにいさん




地獄の日常コメディ作品。

絵が特徴的で、ギャグについては賛否両論あるものの私は好きです。

この作品を読まなければ知ることがなかった知識を得ることもできますし、独自の路線を突き進む漫画としてこれからも注目しています。

知ったか3ポイント

  • 地獄が舞台の作品。
  • 頼りない地獄を影で収めているのは頼りない閻魔大王の補佐官である鬼神の鬼灯。
  • ドSで有能な鬼灯の地獄での日常をコメディタッチで描いた作品。




ネガティブなイメージの地獄が舞台

地獄といえば、人が悪いことをしたら行く場所というイメージがあります。

怖いところだし、出来れば行きたくない、そんな場所。

本作は、その地獄を舞台とした作品。

閻魔大王の第一補佐官の鬼灯が、地獄での庶務をこなしていくという鬼灯の日常を描いた作品です。

もともと、モーニングに読み切りとして掲載された「地獄の沙汰とあれやこれ」という作品をもとに連載が開始されました。

基本的には、日本の地獄が舞台で、昔話、怪談などの登場人物も出演しています。また、海外の悪魔なども登場しますが、あくまでも日本の地獄とは別の場所として、鬼灯は外交としてベルゼブブなどを訪問したりします。

鬼灯が案内人として、古くからある地獄の概念などを、現代の価値観で評価していく手法で、その点で聖おにいさんと共通するものがあります。

もっとも、聖おにいさんよりギャグのシュールさが際立つので、読む人を選ぶかもしれません。

独特な絵で描かれる地獄やキャラクターたちの世界観が秀逸で、非常に尖った個性が出ている作品と言えます。

女性ファンが多い理由

絵が綺麗でとか、ギャグのシュールさでとかいう理由もあるのかもしれませんが、1番の理由は、主人公の鬼灯にあると言えます。

閻魔大王の第1補佐官で、鬼の中では1番の地位。

その有能さは閻魔大王を凌ぐのでしょうが、表に立つよりも黒幕であることに魅力を感じています。

ドSであり、上司である閻魔大王はもちろん、西洋の悪魔、サタンやベルゼブブに対しても、一応の礼は尽くしつつ、格下に見ている節があります。

細めの三白眼で、端正な顔立ちをしており、冷徹で賢者閻魔大王も恐れる程の腕力を持つ、完全なるチートキャラです。

無表情で強面ですが、スイーツを好むなどのギャップも兼ね備え、そんなところに女性ファンがつく理由があるのかなと思います。

作中でも基本モテモテです。

誰しも持っているM心をくすぐられる、そんなキャラクターなのかもしれませんね。

作者も女性なので、その辺のツボを押さえているのでしょう。

地獄の豆知識という雑学本

自分で調べて地獄の知識を得ようとする人なんて普通いません。

しかし、このマンガを読めば、不思議といろいろな知識が入ってきます。

例えば、日本の地獄は16小地獄で全部合わせると272もあることや、結構細かくやった罪状によって行く地獄が違ったりなど、普段の生活では絶対にお目にかかることが無いような地獄トリビアがちりばめられています。

日常で使うことは皆無だとは思いますが、鬼灯の冷徹にはそんな雑学本としての価値もあります。

感想

おそらく徹底した取材に基づく地獄や神話などの知識を、ギャグマンガに昇華させているという点で素晴らしく、内容も面白いと思います。

既に結構巻数も出ているのですが、これからまた違った展開もあり得るのかなと思わせる雰囲気も感じさせます。

アニメも人気の本作ですから、気になった方は是非読んでみてくださいね。

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