続編が期待される「蟲師」 未読の人は読まなきゃ損だよ

「蟲師」


作者 漆原 友紀 掲載誌 月刊アフタヌーン他(講談社)10巻完結+1

こんな人にオススメ

年代:20代以上 性別:女性

ジャンル:ファンタジー

系統:夏目友人帳






はっきり言って名作。

不思議な空気感を味わうことができる本作。

アニメ化、実写化もされましたが、私としてはやはりマンガで読んで欲しい一作になります。

知ったか3ポイント

  • 「蟲師」を生業とするギンコが、様々な蟲にまつわる事件に関わっていく物語。
  • 蟲とは、動物でも植物でもない、命の原生体のことである。
  • 見える人もいれば、見えない人もいる。

分類できない世界感

蟲師は、広くはファンタジー作品になるが、日本の昔の風景の世界に、蟲という怪異がもたらす事件の物語という独自の世界観で他に分類をみない作品となっています。



蟲師とは、蟲にまつわる病を治す医者でもあり、蟲を使った薬を煎じたりする薬剤師でもあり、蟲を研修する研究者でもあります。

蟲が原因で起こる様々な事象に巻き込まれて行く人々の助けになるギンコ。決して退治するのではなく、蟲との共生を導く伝道師としてこの物語のストーリーテラーを務めます。

蟲の種類も豊富です。

※以下ネタバレです

第1巻では、書いたものに命を宿す少年しんらのもとへギンコが調査のために向かった。

ギンコは、そこで、しんらの祖母が人と蟲の境目の存在としてしんらを見守っていることを知る。しんらの祖母であるレンズは、半分にかけた緑色の盃を持っていた。

ギンコは、レンズを蟲化すれば、しんらと話せるようになると告げ、その方法を教える。

その方法とは、しんらが盃の半分を描くこと。

しんらはいう通りにし、盃を描く。盃はレンズの持つ盃のかけらと共に実体化する。

ギンコは、その盃に光酒という蟲の酒を注ぐ。

レンズがそれを飲み干し蟲になることができ、レンズはしんらと暮らすことができるようになったのだ。

このような蟲にまつわるエピソードが、1話完結で描かれています。

実写化、アニメ化

実写映画は、ギンコをオダギリジョーさんが務め、脚本は、あの大友克洋さんが担当しました。

アニメ化は、原作に忠実になされ、近年の日本のアニメでは珍しいノスタルジックな傑作に仕上がっています。

私は両方見ていますが、特にアニメの方は、原作の雰囲気そのままで、一見の価値ありだと思います。

続編について

本作は、完結後に特別編「日蝕む翳」が突発的に発表されて、コミックになっています。

物語の性質上、まだまだ続けることは可能だと思いますので、また何かの機会に新作が発表されることはあるかもしれません。

私も非常に好きな作品で、続編を望んでやみませんが、出てくることを期待しましょう。

未読の方は是非とも、この世界観を体験してみて下さい。

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